2018/11/15

現在行っていること

 
今取り組んでいるのは、音声による診療ガイダンス。公式HPには初診を考えたり、そもそもその前に戸惑っている方向けにFAQのページを設けたりしているけど、文章だとどうしても限界があって、でも動画で「はい、ど~も~!」というのもちがうし…と悩んだ末の苦肉の策。まだテスト段階で粗末なのですが、うちの心理士さん達にはまあ好評だったので、お試しにこちらに2つほど掲載してみることになりました。
以下、音声が出ます。音漏れにご注意ください。

 カウンセリングを受ける前カウンセリングと心理療法のちがい
う=ん、お恥ずかしい…

【こちらもどうぞ…】

2018/11/13

開催直前:CBTグループセミナー

今週末に近づいたプチCBTグループセミナー。あと数席空きがあります。折角の機会なので、ここからはTwitter(@YKMCProfession)でのDMやプチセミナーのメール(petit@ykmc.jp)での応募も開放いたします。みなさまどうぞご検討ください。

2018/11/11

リハビリグループなんかもやっています

先日行った「リハビリ前の振り返りグループ」。
意外に盛り上がったし、想像の域を出ないものにならなくてよかったです。
表向きのテーマは「復職を前にして緊張すること、心配なこと」な訳ですが、
そんな風に具体的なテーマで振り返っても、なかなか自分たちが気が付きにくいところはあるもの。

こうした時には初めにとっつきがよいテーマで軽く一巡した後、
その時みんなが話したことから、「意外な」心配の形を取り上げていきます。

たとえば、誰かが「自分は休み明けでみんなの中に行くと、少しうわずってのぼせてしまいそう…」と言えば、
次にみんなに「みなさんは仕事やそれ以外の場面でのぼせることはありますか?」と聞いてみます。
グループワークで一人ひとりの負担が少ない場合は、それなりに似たシチュエーションが浮かぶものですし、
誰かの発言からヒントを得て、ちょっとずれてても納得はできることを話してくれることが多いものです。
それに、スタッフが自分の暮らしや仕事に絡めて話すと、ほとんどのメンバーも一生懸命考えようとしてくれます。

何より大切なのは、各メンバーさん個人個人の治療の中で、
ここで彼らが話した事自体や、他の人が話したことをよりどころにして、
治療者が独自の切り口でフィードバックできること。
前の例では、「グループであなたは舞い上がらないと言っていたけど、結構張り切って話してましたよ」と言うチャンスがあったら、
意外な洞察が得られたりすることがあるんです。

*上記の例は全くのフィクションです。また、会の進行やフィードバックの仕方はトレーニングを十分積んだ臨床的発想とタイミング取り、倫理観が必要です。


写真は当院です

2018/11/01

11月から始まるYKMCプチセミナーのコースと概略

11月から始まるプチセミナーのコースとそれぞれの概略です。
スタートアップ期間で得られたことを踏まえ、
下記のようにメンバーを募集することにしました。

●募集対象
・臨床心理士、精神科医、心療内科医、精神医療看護師で、カウンセリング・心理療法を行おうと努めている方。
・または、その候補生(公認心理師受験資格者、臨床心理系大学院生、研修医、精神科・診療看護師など)

●方法
YKMC独自の心理援助技量レベルにより、以下の通り。

【プチグループCBTセミナー(プチCBT)(ごく初級~中級)】
開催日時:第1回11月17日(土)13:30~90分以内
※第2回は12月22日、第3回は2019年1月19日を予定しています。
参加費:3000円
場所:四ツ谷近辺
内容:現在、保険医療の適用もなされた認知行動療法は、強迫傾向の強い方や抑うつ的な性格傾向の方、発達障害的な人間関係の困難、あがり症の方など適応の広い治療法の一つです。その応用的方法として、グループを対象にしたものを身につけられる長期コース。ケースに日常の振り返りを促す方法を身に着けたり、そこから専門家として「考え方・思い込みのクセ」を拾い出す練習になります。

担当指導者は、数年間研修を積んだ臨床心理士が講師を務めます。もともと社会人経験が長く、その後大きな精神科病院勤務やスクールカウンセリングもいくつもこなしている男性です。患者さんをほぐすのがとてもうまいし、SCでは時々先生や親御さん向けに講演もしています。

※(11月8日追記)講師を務める臨床心理士の略歴が届きました。

宮地啓悟
臨床心理士/認知矯正療法士(統合失調症の認知機能リハビリテーション)/SST中級研修修了/心理臨床学会会員/
集団認知行動療法研究会会員
経歴:2002年立教大学大学院卒後、公益財団法人復光会 総武病院入職。2016年2月、四谷麹町メンタルクリニック入職。
過去のグループ経験:SST CBGT NEAR(認知機能リハビリテーショングループ)、看護職員・病院事務職職員のメンタルヘルスグループ(EAP)講師など

ワークショップの空席はまだありますが、満席になり次第締め切らせていただきます。

〈大まかなコース内容(予定)〉
・コース概略とグループの和ませ方
・グループセラピー一般について考える
・CBGTとは?
・リーダー、コリーダー、板書の役割と構造
・会の流れを作るコツ
・落とし所のポイント
・考え方のクセのパターンを知る
・自分のクセも知る
・実践での7コラム
・普段の生活について考える
・問題解決的アプローチ
・アサーションについて

一回一回は短時間ですが、時々総集編を企画いたします。

【プチコンサルト(ごく初級~初級向け)】
開催日時:随時(当院が可能な日程の中で希望日を選択できます)
所要時間:1セッション30~45分
参加費:2000円
場所:当院
対象:自信がない、恥ずかしくて皆の前では話しにくい、という方向けです。お一人でも受けられます。少し形が整ってきたら、グループでのプレゼンの仕方を助言したり、下記のプチCBTなどのコースの見学も可能です。

具体的には・・・
現在の職業の中でカウンセリングはできていないが、
いずれそれらをするためには日々の業務や学習にどのように取り組めばよいか?
いずれ医療や心理相談室に就職したいが、どのような考え方や経験を持つべきか?
今勤務している先で担当しているケースにどう対応すべきか?
自分が目指す展開と実際のケースに乖離があったらどうすればよいか?
難しいケースを傷つけず、なんとかマネージメントしたい、
など、心理臨床にまつわるちょっとした相談。これらの悩み、本当は心に引っかかってても日常の中ではついつい周囲に大丈夫そうな顔を向けてしまいませんか?

【プチスーパービジョン(初級~中級)】
開催日時:随時(当院が可能な日程の中で希望日を選択できます)
所要時間:1セッション30~45分
場所:当院
参加費:3000円
対象:プチコンサルトでは飽き足らない、もともとスーパービジョン(SV)を受ける経験から始めたい。でも料金が高い上、プレゼンの仕方をどうすればいいか戸惑っていて、有名な先生に申し込めないでいる・・・
そういった方に、いきなり本格を押し付けるのではなく、SVでの心構えからケース提示の仕方、バイザーに言われたことをどう消化して吸収していけばよいのか、少しずつお教えします。
SVは当院院長で、ビオン/ウィニコットなどの対象関係論に基づく研修を積んでいます。本格的なものだと厳しすぎる、理論や思索の深みをまだ臨床で用いるには至らない、そんなご意見から考えだしたものです。

なお、これ以外にも
●心理療法リプレイ(ごく初級~)
当院で行ったことのある心理療法を基にシナリオにして、当院臨床スタッフが恥ずかしながら再現いたします。
(守秘的要素については何重にも脚色しております。)

●個人スーパービジョン(上級者以上)
も企画進行中です。ご感心のある方は、YKMC専門家向けツイッターアカウントをフォローしてもらうと便利です。

(11月8日追記)症例検討などの講師は精神分析的精神療法医をしている当院院長が務めます。千葉大学卒業後、福岡で精神科救急の研修と精神分析的サイコセラピーの研修をはじめ、その後東京にて、森田療法やブリーフなグループのハンドリングを研修。処方なしのカウンセリング~重症な方の対応、家族への介入などを一貫した姿勢で行えるようなトレーニングを積んでいます。その後、精神科病院の診療部長やクリニックのディレクションをしています。
論文はありませんが、かつて何回か分析学会で発表したり、コルタートとボラスの翻訳に携わっております。
これらのコースは最近の心理職や学生の都合を考えて、ご希望に合わせて日時を設定できますので、ご検討ください。

★参加方法
こちらよりフォームをご記入いただくと参加希望を出せます。(現在、毎回参加希望を出していただいております。希望人数多数の場合は抽選。希望時間調整が必要なものは後日メールにてご相談となります。)

*なお、これらの会はプライベートなもので、現在医療か心理職での守秘義務を負っている方のみが参加できます。
*また、その性質上、録音・録画を禁止させていただいております。インターネット・SNSで会の主題や風景、進行の流れについての投稿は構いませんが、内容(ことにケースに関わること)の描写は禁止とさせていただきます。


※画像はスタッフからもらったものです

YKMCプチセミナーのスタートアップシーズンを終えて

10月にスタートアップシーズンを済ませた当セミナー。
11月からいよいよ正式開講いたします。

【スタートアップ中に分かったこととして…
全体的に
・みなさんとてもお忙しく、せっかくセミナーに感心を持っていただいたにも関わらず、日程調整が難しい。

ごく初級~初級者の方
・一番応募者が多かったです。
・発表やグループに慣れていない。自分の臨床内容、まとめ方、伝え方、プレゼンの仕方に自信がないし、緊張してしまう。身内以外の検討会などに参加して発表するのが不安、怖い。
・カウンセリングや心理療法を目指しているが、相応した職場に就けていないか、まだ専門家としてのスタンスがつかめない。
・多くの方は、学生時代に1~数例のカウンセリング実習はしていた。

中級者の方
・医療現場とそれ以外での仕事の仕方の違いを心配しすぎている傾向がある。
・せっかく医療現場に就いてもカウンセリングから専門的心理療法に向けてどのような経験を積めばよいのか指針がなく感じている。
・現実では中等~重症の患者の日常的サポートに追われている。
・カウンセリング/心理療法を始めて、学んだ技法を試そうとしたり、SVを受けているが、なかなか専門書や指導者のような実践にならない。

上級者の方
・here&nowの解釈に持っていこうとする姿は見られる。
・ケースの転移が進展した時、あまりに連想の展開がスピーディーで広くなるため、追いつかない感じがする。
アクティング・アウトが生じたときの現実マネジメントと心理的解釈のバランスが良くない(どちらかだけに頼る方が不安が軽く済むため)。

といった実情が伺えました。

そこで、プチセミナーの利点である「立ち寄りやすく、低価格、だけど重厚な内容」を活かしたまま正式開催するために、形式と内容を少し工夫してメンバーを募集することにしました。
詳しい内容については次の記事をご覧ください。



※画像はスタッフからもらったものです